皮膚科全般

ジベル薔薇色粃糠疹

ジベルとは、フランス人の皮膚科医でこの病気を初めて論文に記載 した医師の名前です。
薔薇色粃糠疹とは、皮疹の色調が白人の場合は薔薇色の色調であるという意味で、しかしながら薔薇の色にも色々ありますから、色調としてはピンク色から柿色に近い淡い赤の色調で、我々日本人の場合はこれに褐色が加わった色調を呈し、粃糠疹の粃糠とは皮疹の中央が粉がふいたような状況をさします。

分布について多くの症例では体幹に好発、皮膚割線に一致して配列する一方、播種状に散在多発しています。よくあるケースとして大きい皮疹(一般的に原発疹といわれている)が一つみとめられそのまわりに小さい皮疹が時期をずらして多数みとめられます。本疾患はよく中毒疹と湿疹郡の両方の間に位置すると言われています。すなわち、中毒疹と湿疹郡の特徴を共に持っているということです。

原因は一般細菌感染・ウイルス感染を伴う場合で感染症の症状として皮疹がでる場合で皮疹の出現する数日前に感冒様の症状や扁桃腺が痛いなどの症状があるケースです。その他、ある種の薬疹としてみられるケースもあります。時に梅毒でもこのような皮疹がみられることもあり、症例により原因を知るために血液検査をすることもあります。

 

治療

本疾患においては、抗ヒスタミン・抗アレルギー剤の処方・ステロイド外用の処方が一般的ですが、放置した場合、数本には11ヶ月も皮疹が続いたケースが報告されています。通常は加療により数週間に治癒するケースがほとんどです。